今月のこの一句
                     平成二十八年十二月

  いずれ会う隣の墓の名をおぼえ   肇

 今は現世でも隣と疎遠の人が多い中、作者は普段から隣付き合いを大切にされているのでしょう。しかし、それだけではこの句は生まれません。誰も思いつかない着眼点が優れていて表現もよく、川柳らしい味が滲んでいます。
  HEART川柳一人一句
               平成二十八年十二月

 いずれ会う隣の墓の名をおぼえ      肇
 いじめてたかる放射能よりタチ悪い   正武
 EUを離れイギリス霧の中        彰
 穴埋めの速さで廃炉やっとくれ     直路
 解けそうな絆結びに孫が来る      善弘
 英米のまさかまさかに地球揺れ    と志子
 投票は英米ともに裏がでる      おさむ
 むうすんで開けば還るあの頃へ    利枝子